旧東ベルリンの中心・アレクサンダー広場にそびえる旧共産国東ドイツの象徴「ベルリンテレビ塔」 (全2ページ)

日本に住んでいる限り、東西冷戦だとか共産主義国というものを直に触れる機会がないので、ヨーロッパに来るとそのへんの事情を肌身に感じられる国があったりして新鮮なのだが、そういった話のネタとして、やはり街が東西に分断されていたドイツの首都ベルリンは外せない。

ドイツ ベルリン

旧東ベルリンの中心地で、今も多くの観光客や市民が行き交うベルリン・ミッテ区のアレクサンダープラッツ(Alexanderplatz / アレクサンダー広場)にやってきた。ベルリン有数のターミナル駅があり、長距離列車から路面電車まで鉄道網が集結する場所である。

ドイツ ベルリン

旧東ベルリン時代にはここアレクサンダー広場が街の一番の中心だった訳で、駅前のショッピングセンターが入った建物も旧共産圏らしい巨大な団地のような佇まいで、旧西ベルリンとの街並みの違いがよくわかる。しかしそこに入っている店もすっかり西側諸国のものばかり。マクドナルドとかね。

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ショッピングセンター「Berlin Carré」の入口。日本の団地でよくあるタイプの下駄履き住宅の巨大版ってところですかね。今でこそ普通のショッピングモールだけど、ベルリンの壁が崩壊する前までは北朝鮮のデパートみたいな感じだったのかも知れんな。

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そんなアレクサンダー広場駅の周辺には日本で言うところの年金暮らしかホームレスらしきみすぼらしい格好のご老人がたむろっていて、さながら上野公園のような様相を呈している。ベルリン中央駅が東京駅ならば、アレクサンダー広場駅はやっぱり上野駅みたいな位置づけでしょうか。

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日本の高島平団地の豪華バージョンみたいな駅前のビル群、ちょっと引いて見てくださいよ。これが旧共産圏の様式美といったところでしょうか。旧西ベルリン側のいかにもヨーロピアンな街並みとは対照的ですね。ちなみに少し離れた所にあるカール・マルクス通りはもっと共産主義的で物凄いぞ。

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今回の旅行ではこのアレクサンダー広場とそこから1キロ離れたカール・マルクス通りなどを見物してきた。整然と並ぶ巨大ビル群はかつての社会主義国の意地の結晶のようにも思える。東西冷戦時代にどっちの陣営が勝つか、この同じベルリンの街で威勢を張り合っていたのだ。そりゃ旅行者から見て一番分かりやすいのは「壁」だけども、こうした都市風景の違いの中にも「東西の壁」があるものだと思って見ていきたい。

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そんなアレクサンダー広場にそびえる超巨大なタワーが存在感あり過ぎて凄いんですが…西暦1270年に建てられたベルリンで二番目に古い「マリエン教会」と並んでそびえるその姿は、ご立派の一言。ちなみにマリエン教会は、森鴎外の小説「舞姫」(1890年)に登場する事でも知られるそうで、歴史が半端ないっすね。

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ズドーンと天高く貫く円錐状のタワーの途中にディスコのミラーボールのような展望台が取りついているユニークな外観の「ベルリンテレビ塔」。1965年に旧東ドイツによって4年の歳月を掛けて、国の威信を掛けて建てた全高368メートルの巨大電波塔だ。

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ベルリン分断時代には東西に分かれて建築技術を競い合っていたという時代もあった頃の遺物ともあって、今見ても凄まじい電波塔である。これだけ巨大な電波塔であれば勿論西ベルリンからもよく見えていた訳だが、もっとも西側陣営には「アスパラガスの茎みたいだ」と小馬鹿にされていたそうですがね。

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旧東ドイツ時代、ここから社会主義国家東ドイツのプロパガンダ放送がゆんゆん飛ばされていた訳ですが、今も電波塔としては現役稼働中。展望台もあって観光客も登れるのだが、エレベーターが貧弱でいつも大行列を成している。行列があまりに酷いので中に入るのは諦めたが、この中には回転レストランまであるらしい。

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そんな巨大アスパラガスの茎を眺めていると、ビル清掃員らしき人がロープを張って作業しておられました。メンテナンスも大変そうだな。壁が崩壊してベルリンの統一が叶った今でも街のシンボルとして愛され続けているのだ。

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DEEP案内シリーズ管理人。2009年から海外各地を訪問し始め、現在の訪問国は25ヶ国。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。
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