【リアルトンスルランド】韓国・水原市のトイレ文化展示館「Mr. Toilet House」で糞まみれになってきた (全3ページ)

韓国の首都ソウルから南に40キロの位置にある京畿道水原市。2002年日韓共催ワールドカップの会場として建設されたサッカー競技場やら世界遺産にも指定されている李氏朝鮮時代の城塞遺跡「水原華城」やらがあり、工業都市として東南アジア方面からの外国人労働者を多く抱え、駅前一等地にはそんな労働者を相手にする集娼街まである、そんな感じの賑やかな街なのである。

韓国 京畿道水原市

ソウル中心部から地下鉄1号線に乗ると片道約1時間(国鉄セマウル号の場合はソウル駅から30分程度)で到着するのが水原市の中心駅である水原駅。まだここいらは充分ソウル通勤圏であり、駅構内は人通りの激しさが目に付く。人口120万も居るらしいので結構大きな街なんですが、この水原市にはもう一つ有名な物件がある。

Mr. Toilet House」という、韓国が世界に誇るトイレ文化展示館。ここを訪問する為にわざわざやってきたのだ。

韓国 京畿道水原市

それにしても、その場所が町外れの田舎にあるものだから、まずはタクシーか路線バスを使わなければ始まらない。駅前のタクシー乗り場はアホみたいに行列しているし、ちょっとお高めの模範タクシー乗り場の方も全然車が来る気配がない。駅前から離れた場所で流しのタクシーを拾って、随分歳を食ったドライバーのハラボジに地図を見せて行ってもらう事にした。

韓国 京畿道水原市

水原駅から北に約6キロ、タクシーで片道20分、トイレ文化展示館の存在を知らなかったハラボジが案の定道を間違えてしまったので若干メーターが余分に回ってしまったが、片道6千~1万ウォンあれば来られる。ここが今まさに世界が注目する韓国特有のうんこ大好き文化の結晶とも言える施設「Mr. Toilet House」。韓国名は「해우재」(解憂斎)。

韓国 京畿道水原市

ヘウジェとか言われても生粋のイルボンサラムには分からないのだが、一般的に韓国ではトイレは「화장실」(化粧室)と呼び、古い世代は「변소」(便所)とも言うが、寺のトイレに行くと「憂いを解く部屋」を意味する「해우소」(解憂所)という言葉がよく使われており、解憂斎という名前もそこに基いている。もう早速家の壁にこんなリアルなイラストがでかでかと描かれているし…

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訪問したのが週末ともあって園内は親子連れの姿で結構賑わっていた。のっけから巻き糞に羽根が生えたふざけてるとしか思えないキャラが鎮座している。ここのマスコットキャラ「Toile」(トーリ)という奴らしい。よろしくね。ブリブリッ。

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この施設を一言で示すと、巨大な洋式便器型をした博物館「Mr. Toilet House / 解憂斎」を中心に形成された総合公園である。郊外部にあるので、きちんと駐車場も併設されている。面積で言うと日本の道の駅に付随する公園程度の大きさを想像してもらえると良いだろう。

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この施設がある土地は、元水原市長で国会議員を務めた事もあるシム・ジェドク氏(沈載徳/심재덕)の元自宅であり、2007年に本人が前立腺癌の診断を受けた後に自宅を解体し、便器型の家を建て「解憂斎」と名付けたのが始まり。

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シム氏本人の死後、2009年7月に遺族によって土地と建物が水原市に寄贈され、2010年10月30日に水原市トイレ文化展示館が開設された。今ではれっきとした水原市の名物観光地の一つであり、韓国観光公社のウェブサイトによればギネスブック韓国記録院から「最も大きなトイレ造形物」として認定された、とある。

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ともかくここまで来たら、こんなウンコまみれの公園を作ってしまった張本人、シム・ジェドク氏の人となりを知らなければならない。1939年、日本統治時代の水原で生まれ、しかも実家の便所で生まれた事から子供時代に「ケトンイ」(犬のウンコちゃん)のアダ名が付けられた、という点から既に人生が決まっていたのかも知れない。

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シム氏は1995年~2002年までの水原市長時代、2002年ワールドカップの誘致活動に際して劣悪だった韓国のトイレ事情を改善するべく「トイレ文化運動」を繰り広げてきた。1999年に自らが立ち上げた「世界トイレ協会」の会長に就任、水原を中心に韓国のトイレ環境向上に大きく貢献した人物なのである。

韓国 京畿道水原市

「解憂斎」の施設維持は水原市が行っているらしく、トイレ文化展示館の中も入場無料で入り放題出し放題(ブリブリッ)といった感じで館内にはミスタートイレット・シム氏もお出迎え。受付のお姉さんは英語も出来るし、日本語も少し出来る。我々が日本人と分かるや、たどたどしい日本語で話しかけてきて粗品のポストカードを渡してくれた。「これはオレ達からのプレゼントです」。オレって、一人称間違えてるよ。(韓国語の「ウリ=私達」のつもりで使ったのかも知れんな)

韓国 京畿道水原市

館内にはシム氏の功績を称える展示物や昔の韓国のトイレ事情を伝える写真、そして真面目なのかふざけてるのか分からない「世界のトイレピクトグラム」集などがあるが、これから来ようと思っている人の興をむやみに削ぐ事は避けたいので館内写真はこんなもんにしとく。

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ちなみに韓国のトイレピクトグラムはこのようになっておりました。女性トイレがのぞかれちゃってますね。

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DEEP案内シリーズ管理人。2009年から海外各地を訪問し始め、現在の訪問国は25ヶ国。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。