これが韓国最大級の巨大スラム街!ソウル江南区「九龍村」を訪れた (全2ページ)

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韓国 ソウル 九龍村

建物は見るからにヤバい、悲壮感しか漂ってこないガチなスラムなのが九龍村だが、実際訪れると住民は穏やかで、余所者の日本人がこうしてノコノコ足を踏み入れても別にどやされたり包丁を持って追い掛けられたりする事もなかった。怪訝な表情をされるくらいだ。

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狭小な掘っ立て小屋の中ではペットの飼育は問題があるのだろう、犬小屋は集落のど真ん中にまとめて置いてあった。わんわん、バウバウ、モンモン。

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ろくに紐で繋いでもいないので尻尾を振って来客を出迎えてくれる愛嬌たっぷりのコリアンワンコさん。もしかしたらペットじゃなくて食用犬かも知れませんがね。アイゴー!

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2つのメインストリートの間に広大なスラム住民用の「農地」が広がっていて、ここでも韓国一のセレブタウンとして有名な江南の高層ビル群が遠目に望める。なんか遠くでオッサンがワーワー言っているのが聞こえるが、単に昼間から酒盛りしていただけのようだった。

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良才大路側から九龍村に入るとその奥200~300メートルくらいまでこのような掘っ立て小屋が延々と続いている。これは韓国最大級と言われても納得だ。未だにこんな文明とは程遠い環境に2500人もの人が住んでいるとは…

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これだけ掘っ立て小屋が密集していると気になるのが「火災の危険」である。案の定九龍村も何度か火災を起こしていて、特に2014年11月の火事では16棟136人が焼け出され、1人が死亡している。

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火災の危険と隣り合わせな巨大スラムでの暮らし、危険を知らせる為のベルが据え付けられている他、もしもの時の為の消火栓も一部ではあるが設置されている。

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韓国ではこうした「タルトンネ」の環境浄化の一環として、スラムの家屋にアートを施すなどした「文化マウル」化を推し進めていて、特に釜山の甘川洞や峨嵋洞といった所は今時なデートスポットにまでなっている。しかし物事には限度がある。ここまで酷いスラムだと文化マウルには出来ない。

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人同士がすれ違うのもやっという道幅の路地を延々と進んでいかなければ辿りつけない家も多い。これならまだ西成のドヤの方がまともに思える。

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一部外壁の断熱材代わりだろうか、アスベストのようなものを巻いているおっかない家まであったのには驚いた。それも中途半端な巻き方をしていて、風でゆらゆら蠢いているので、それが触れると精神的にも来るものがある。

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しかもトイレは家の外に共同便所があるだけ。九龍村の住民は雨でも雪でも否応無く外で用を足さねばならない。「변소」(便所)とスプレーで扉に荒々しく書かれているのが、スラム感を盛り上げる。

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ビョンソ、ビョンソ!また一つ韓国語を覚えましたニダ。韓国で基本的にトイレは「화장실」(化粧室)と呼び、「변소」の呼び方はあまりしない。

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「창고」は「倉庫」ですね。トイレと間違って入られないようにわざわざスプレー書きしている涙ぐましい住民の努力…

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不法占拠家屋密集地帯の中ほどにある使用済み練炭捨て場からも高層マンション群を臨む事ができる。ここも「연탄재」(練炭灰)とスプレー書きされている。

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韓国における格差社会の象徴、この九龍村も再開発計画が挙がっている。現在のスラム街の区域と同一の場所にソウル市によって公団住宅や教育施設などが整備される予定になっていて、2016年始めから開発事業に着手すると報じられている。

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「漢江の奇跡」とも呼ばれた急激な経済成長を遂げた韓国社会で、30数年間に渡って深い影を落としてきた貧民窟の存在は、2015年を以ってその歴史に終止符を打つ可能性が高い。見納めに行くなら今しかない。


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DEEP案内シリーズ管理人。2009年から海外各地を訪問し始め、現在の訪問国は25ヶ国。2017年6月15日に単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を全国発売。首都圏を中心に飛ぶような売り上げを記録し増刷決定。